私の中にあるもの 38

「ゆ・・うじ・・」
どうしよう。
裕二がソファーの上に膝を立ててあがる。ソファーのスプリングが軋む。
私の足首の辺りにまたがって、こちらを見下ろしている。裕二の眼に見据えられて、私は視線を逸らすことさえできず金縛りにあったように固まっていた。
心臓が激しく脈打って苦しい。この苦しさを逃すために息を深く吸い込みたいと思うのにそれさえもできない。
二人とも声も出さず、微動もせず、対峙したままだった。息が詰まりそうな時間は異常に長く感じたが、ほんとはそれ程でもなかったのかもしれない。先に動いたのは裕二だった。
膝掛けの中に手を入れて、何も身に付けていない私の太股から腰までの側面をすっと撫でた。
「自分でやってんの?」
どうしよう、知られてしまった。
「ご・・ごめ・・。」
軽蔑されてしまう。
情けなくて瞼の裏が熱くなってきた。
「謝ることじゃないよ。」
裕二は私の肩をゆっくりと押して上体を倒した。ソファーで横たわった私の上に四つん這いで被さった裕二は私の目に合わせた視線を逸らそうとはしなかった。
責められているのか、見下されているのか、種類は分からないけど、とにかく強い視線に晒されていることが苦しくて仕方なくなる。
「ごめん・・・」
必死で押し出した声は掠れていて、唇もみっともなく震えている。片方の目尻から涙がつたってしまう。
「だから謝るなって。」
裕二の手が膝掛けを捲りあげて、さらけ出された秘部を見下ろした。隠蔽していた自分のふしださがあからさまになってしまったこととその部分を見られていることとの両方でどうしようもない羞恥心が襲ってきた。
もうやだ。
涙が勝手に溢れてきて髪の毛を濡らしていく。
「ごめん、泣くなよ。」
声もたてずに涙だけを流していたことに気付いて、裕二は慌てて私の頭を抱いた。裕二のパジャマの肩口に涙が吸い込まれていく。上半身の重みに混乱していた感情がようやく整理されていくような気がした。
「いい?」
しばらく抱いた手で私の髪の毛を撫でていた裕二が耳元で呟いた。
「え?」
その意味を理解する前に裕二の手がするりと太股の間に入っていった。
「ま、まって」
慌てて体をよじって逃れようとしたが、逆の手で肩を抱き込まれていて思ったようには動けない。
「あっ」
自分がさっきまで弄っていたところをさすられて、思わず声が出た。
「感じる?」
裕二の息が耳朶を震わせると、更にその部分を舌のぬめりとした感覚が包んだ。下にのばされた手とは反対の手がTシャツの裾を捲り上げて胸を柔らかく掴んだ。指先で先の部分を擦られと、そこはすぐに堅く尖ってきた。裕二の頭が私の顔の横から下にずれると胸の膨らみを嘗め始めた。薄い皮膚を通して縦横無尽に動く裕二の舌の熱とねっとりした感触が伝わってくる。恐る恐る見下ろすと、片方の胸が裕二の唾液でてらてら光るのが分かった。形が変わるほどの勢いで嘗めあげられていることに耐えられなくなり、裕二の体とソファーに挟まって伸びていた腕に力を込めて裕二を自分から引き離した。
突然の拒絶に裕二は一瞬呆気にとられていたが、半身を起こすとすぐに私の首下に丸まっていたTシャツを両手でたくしあげて私の頭を通してそのまま頭上に持ち上げると、私の両腕も絡まったシャツに束ねられた状態で頭上にあがった。
「なん・・!」
拘束されてしまった腕に驚いていると、
「じっとしてて」
と、裕二は口と左手で胸を、右手で股の間を愛撫し始めた。逃げだそうにも、もはや服の機能を果たしていない布きれが腕と足首に絡まり戒めとなって動きを封じていた。
裕二はまだ衣服を身につけたままなのに、彼の下にいる私はほとんど全裸だった。
まるで拘束されているような体勢と自分だけが肌を晒していること、裕二の強引な行動全てがまるで信じられなかった。

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